Project Description
Salesforceでレポートやダッシュボードを作成すると最新情報による情報を可視化することが出来ることはご存知だと思います。
一方で、事業をやっていると、最新情報のみではなく、これまでの経時変化を見てみたいと思う瞬間が少なからず発生するはずです。Salesforceは何も設定していないと経時変化のような情報を取ることが出来ません。そこで利用するのが「レポート作成スナップショット」です。
この機能を利用することでSalesforce上で、経時変化をデータとして保存することができます。
以下は日次データを保存した結果をレポートにしたものですが、このような形で可視化できるようになります。
データの取得間隔は最短で1日です。
なぜスナップショットという機能が必要なのか
例えば、年間の積算売上であったり、年間のサービス利用者数でも良いと思います。
Salesforceは最新の情報しか見ることが出来ません。去年のデータを取得したいと思っても、最終的な状態を知ることしか出来ません。
データの分析を考える上でそれだけでは物足りないことがままあります。
年間を通して売上がどのように変化してきたのか。利用者数が増加・減少するタイミングや季節はあるのか。こういった情報を後で手に入れようとしても難しいのがSalesforceです。(Salesforceというより、どんなデータベースでも同様です)
利用事例
最も利用価値が高いのは売上推移の情報です。リバネスでは毎日スナップショットを取っており、過去数年間のデータが残っています。いつ頃、どの程度の売上が発生していたのか、季節ごとの傾向がどうなっているかといった情報を取得することが出来るようになっています。
事業計画に対する進捗度合いがすぐに分かるため、その後のアクションに対する意思決定スピードが向上します。
売上推移のように長期的なもの以外にも、あるイベントの参加人数募集がかかっている場合に、申込み人数の推移を可視化することで、短期的なゴールに向けたアクションが可能になったり、問い合わせ件数(ケース件数)の処理数の推移を測っておくことで、対応スタッフ数の適切な人数を割り出すことが可能になります。
それでは実際にどのように作っていくのかを解説します。
レポート作成スナップショットの作り方
Trailheadからなにかちょうどよいものを引っ張ってこようと思っていたのですが意外となかったので書いておきます。
まずはレポートを作成しましょう
スナップショットはレポートを元に作られます。
レポートは、集計したいオブジェクトを対象にして作ります。
商談の売上金額の推移を取得したい場合は、商談のレポートを作って下さい。リバネスの場合はこのような形式になっています。
集計レポートですので、何かしらの項目でグループ化する必要があります。商談は会計年度毎に集計することが多いと思いますので、会計年度でグループ化しました(左上)。表示列には、売上系の項目を入れています。
【商談単体】金額がいわゆる金額(Amount)項目です。事業部別売上(集計用)は、数式によって事業部毎の売上金額が入るようになっていて、全社的な売上に加えて事業部別の売上推移もスナップショットで取得するようにしています。
レポートを作ったら正しく集計されているか数字を見て確認しましょう。問題がなさそうであれば、このレポートをもとにスナップショットをつくります。
スナップショットのイメージは、今レポートで表示されている数字がそのまま記録に残ると思ってください。売上推移であれば当然数字は日々動いていきます。その瞬間の数字が記録として残るのがスナップショットなのです。
レポート作成スナップショットを作る
レポートを作ったら、次はスナップショットを作ります。
設定画面>機能設定>分析>レポート&ダッシュボード>レポート作成スナップショット
を開いて下さい。
スナップショット名及び一意の名前は任意です。
実行ユーザは専用のユーザが用意できる場合は専用ユーザ。出来ない場合もできるだけ退職しないアカウントで作りましょう。オブジェクトへのアクセス権限も必要です。
ソースレポートには先程作ったレポートを設定します。
対象オブジェクトはスナップショットのデータを格納するためのオブジェクトです。
存在していませんのでオブジェクトを作成して下さい。
今回は商談の金額を格納する為のオブジェクトですので、商談スナップショットオブジェクトを作成し、金額という項目を一つ作っておけば大丈夫です。上述したように事業部毎の金額も格納したいという場合は、それを入れるためのカスタム項目を追加しましょう。こんなイメージになるはずです。
次に、項目の割当を行います。
今回は特にグループごとの小計を使う予定はありませんので総集計を選びます。
もし会計年度以外の要素でグルーピングした場合は、それらの小計を入れることも可能になります。
下の方が割当項目です。スナップショットの各項目を左側で選択し、右側が格納先オブジェクトのカスタム項目になっていてそこに割り当てていきます。
注意点としては、数値項目はテキスト項目には代入出来ないといった型をあわせる必要がありますので、もし割り当てたい項目のところにほしい項目が表示されないという場合は項目の型をチェックしてみてください。
最後に、実行間隔を決めましょう。以下の条件では、毎朝7時に実行することになっています。
以上が設定方法です。
スナップショットのデータを活用する
ここまででスナップショットの設定は出来たと思います。実際にデータが格納され始めたら、それを使って可視化をしましょう。
Salesforceのレポートを使ってグラフ化する所から初めて、Tableauを使ってもっとグラフィカルなグラフを作ることも可能です。
一番大事なのは、データを使ってアクションに結びつけることです。可視化された情報を使って人を動かすことができれば組織のスピードに圧倒的な向上が見込めます。
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Salesforce管理者あるあるを解消したい
Salesforce Adminという役割は、Salesforceが進化するに従って拡張しています。それにも関わらず、一人で担当しているという組織も少なくないのではないでしょうか。ある程度運用できても、果たしてそれが効果的な施策になっているかどうか相談できる相手がいない。自分たちがやっている施策について壁打ち相手になってくれる人がいないという声を少なくない数耳にします。リバネスナレッジでは、これまで培ってきたノウハウを元に、皆さんの課題を紐解き解決していく為のチームです。まずはワークスペースよりご連絡ください。(もちろん問い合わせフォームからの連絡も歓迎しています)