Project Description

「Slack+AI」で、事業変容を目指す

1946年創業の双葉電機株式会社は、日立グループの技術専門商社。工場やビル、公共施設用製品の販売・エンジニアリング・メンテナンスをメインに手掛けてきた。代表取締役副社長 岡﨑友作氏は、創業80年の節目に向けて新事業開拓への意欲を燃やす。カギは「Slack+AI」の力で、企業文化と社員の意識を変えていくことだと語る。この挑戦の過程でリバネスナレッジの「Slack導入支援サービス」に何を期待するのか、伺った。

非構造化データの蓄積・検索に長けているツール

―Salesforceを導入のうえで、今回Slackを導入されました。きっかけは何でしたか。

岡﨑 20年以上前から弊社はIT化を進めており、基幹システムはすでに確立していました。でも、そこから先が進んでいなかった。2019年にMicrosoft社からオフィス365が出たタイミングで、全社員のパソコンをノート型に切り替え、iPhoneも支給したのですが、その直後、新型コロナウイルスの感染拡大が始まったんです。

―ある意味、絶妙なタイミングでしたね。

岡﨑 ええ。これまで口頭でコミュニケーションしていた社員たちが、一斉に遠隔コミュニケーションにシフトしました。LINEWORKSやTeamsも導入し、コミュニケーション手段も増えました。ところが、ツールが増えたことがかえってミスコミュニケーションの原因になったんです。社員それぞれが自分好みでツールを使い分け、その結果、重要な連絡事項に返信がなかったり、「ごめん、私はショートメールしか見ないんだよね」といった無意識の未読スルーが続くといったことも。これはいよいよ社内コミュニケーションのあり方を見直さなくては、と検討し始めのがちょうどコロナが明けるタイミングでした。

そんな折り、弊社の常務とIT責任者が、アメリカで開催されたSalesforce主催の「Dreamforce(ドリームフォース)」に招待されたんです。そこで紹介され、リバネスナレッジさんと出会いました。

―そこでSlackの特徴と強みを力説されたということでしょうか(笑)。

岡﨑 その通りです(笑)。帰国後、自分たちもSlackについて徹底的に調べ上げました。分かったのは、Slackとは単なる「日々の業務の連絡ツール」ではないということ。そして、「Salesforceをはじめとする、あらゆるシステムやアプリケーションと連携して使うことで、既存事業を圧倒的に高度化・効率化させ、コスト構造を変革させられる可能性がある」ということでした。

Salesforceは顧客データや商談・商材データなど「構造化データ」を蓄積できるのが強みです。一方、Slackはそれ以外の「非構造化データ」を蓄積し、検索する機能に長けている。この2つは対になってはじめて、真の効果を発揮するんだと感じました。

双葉電機株式会社 代表取締役副社長 岡﨑 友作 氏

双葉電機株式会社
代表取締役副社長
岡﨑 友作 氏

双葉電機HP

―御社の業務に照らし合わせると、どのような使い方が実現するのでしょうか。

岡﨑 例えば、私たちがお客さまにご提供する商材データ類は、顧客情報や顧客に紐づいた商談、さらに商談に紐づいた活動報告まで、全て構造化された情報群として蓄積されています。一方、「なぜ、A社にはこれをご提案し、B社には別の製品が最適解なのか」とか、「新製品を最初に売った社員は、どんな営業で成約にこぎつけたのか」といった試行錯誤を含めた知見は、Salesforce上には記録されません。それらはあくまで担当者同士が口頭やメールで交わす一時的な情報で、やがては失われてしまうもの。

でも、もしこうしたやり取りも全てSlack上で交わされれば、「非構造化データ」として蓄積が可能になります。私たちはSlack AIも導入していますから、将来的に必要になれば、AIが適切に取り出してくれます。「Slack上でのナレッジの蓄積」が、私たちの業務効率性を爆発的に上げてくれるはずだと考えました。

―Slack自体が、生産性、つまり売り上げを向上させてくれるということですか?

岡﨑 はい。私たちのメイン業務は商社業ですが、商社のコスト構造ってどの企業もさほど違いがないのです。「クライアントの要望を聞く」→「製品を紹介・提案する」→「見積もりを提示する」→「製品を納品する」。弊社の場合は、ここに「工事・システム導入するための設計」→「製品設置の工事」→「メンテナンス」も含まれますが。

では、差が生まれにくいこうした内容を、どうしたら「双葉電機じゃなければダメ」と希望してもらえるか。カギは、品質はもちろん保証した上での、「スピード」と「安さ」です。「双葉電機さんに頼んだら、見積もりが一瞬で出てくるうえに他社よりも安い」。これを実現すれば、売り上げは自ずと上がります。その意味では、現在、人海戦術でやっている業務をAIが担えば、スピードは比べ物になりませんし、人件費も圧縮できます。その分、人間はほかの業務に集中することができますから。

(キャプション)双葉電機本社。フリーアドレスオフィスで約150名が勤務している

双葉電機本社。フリーアドレスオフィスで約150名が勤務している

求めたのは、一緒に考え試行錯誤してくれるパートナー

―Slack導入に合わせて、リバネスナレッジによる導入支援サービスも利用されました。その狙いとは何でしょう。

岡﨑 Slackというツール自体が進化の過程にあり、順次アップデートしていく存在だということが大きかったです。もちろん弊社にもIT担当人材はいますが、彼らの一番のミッションは自社のITインフラを維持・管理することです。導入した他社サービスが常に改廃していく場合、その内容をキャッチアップし続けるのは難しい。業務過多にも陥るでしょうし、相談する相手もほしいですよね。だから、その部分は外部にお願いしたかったんです。

では、なぜリバネスナレッジさんだったのか。正直、「使い方」だけを知りたいのなら、調べればいくらでもヒットしますし、他社さんの支援サービスという選択肢もあるかもしれません。

だけど我々が求めているのは、自社業務に最も適したカスタマイズを一緒に考え、試行錯誤してくれるパートナーです。その点、リバネスナレッジさんは自らがSalesforceやSlackのヘビーユーザーで、使い倒しながら自社の生産性や情報の蓄積の形がどうあるべきかを検証し続けている。と同時に、マニアを通り越したオタクレベルの情熱がある(笑)。「好きこそものの上手なれ」ではありませんが、リバネスさんの「Slack愛」は、他社にはない一番の強みですよ。

―ありがとうございます。「Slack導入で社内風土も変えていきたい」と話されていましが、具体的にどういったことでしょうか。

岡﨑 現在、弊社のメイン事業は、日立グループの特約店としての商社業です。しかし、次の時代を見据え、自らものづくり・エンジニアリングをしていける事業体に変容・成長していきたいんです。そのためには、現在の社内文化・風土も変えていく必要があると考えています。

商社業は、一度販路をつくれば、あとは比較的順調に事業を展開していける業態です。キャッシュフローも確保できるし、ある意味、効率的なビジネスモデルともいえる。でも、ものづくりの会社になれば、そうも言っていられません。

例えば「安全性」に対する考え方。商社ももちろんリスク管理は大切ですが、イチからものづくりをする現場では、従業員の命がかかってきますから、より一層の安全性が確保される必要があります。作業現場では、重機や火器、大きな電圧が流れるシステムもあります。一歩間違えば重大な事故にもつながりかねず、厳密なルール設定とその順守、密なコミュニケーションが求められます。場合によっては、公衆の面前で「それはダメだろう!」と叱責する勇気と覚悟も必要でしょう。でも、今の弊社にはそうしたシビアな面は弱く、良くも悪くも温和で、控えめ。そんな社風を、「オープンで率直なコミュニケーション文化」に変えていきたいんです。

2024年4月には、全体会議の場で副社長の私自ら皆に告げました。「今後は、良いことも悪いことも全てオープンな場で、是々非々で議論したい。会社や上司に忖度なく、率直に意見する人を評価します」と。

双葉電機株式会社 代表取締役副社長 岡﨑 友作 氏

Slack導入「第2フェーズ」で、生産性の爆上げを目指す

―ちょうどそのタイミングでSlackを導入されました。それから1年弱たち、「オープンなコミュニケーション文化」は浸透してきましたか?

岡﨑 思ったより順調です。若手や中途入社、特に海外経験のある社員らが率先して、Slackチャンネル上で、活発な議論や提言を行ってくれるようになりました。上司相手、役員相手でも、名指しで質問、提言をしているのだから見事です。「○○のためには△△が必要だと思います。決定権のある◇◇さん、ぜひご検討お願いします」と。本社含め160弱の人間が見ているチャンネル上で発言するわけですから、相手も無視はできません。

―一般的に、あまり見かけない光景ですね。

岡﨑 当初は面食らっている人も結構いました。従来の日本企業は、とかく相手を傷つけないよう、面子をつぶさないよう、言葉を選び、さらにオブラートに包んだモノの言い方をしがちです。でもそうした‶気遣い〟が、結果的に責任の所在をあいまいにしたり、指示を不明瞭にしたりしてしまう。物事がスピーディーに進まず、効率性を阻む欠点にもなっています。

これからの時代、ビジネスにスピードは不可欠です。多少ハレーションを起こしても、よりストレートに意思疎通できる文化にしたい。また、提言してもそれが実現されない職場や、「職務」・「能力」・「責任」・「給料」が見合わない職場からは、優秀な若手人材はどんどん去っていくでしょう。その意味でも、変革のスピードと手は緩めてはいけないと考えています。

現在、弊社の幹部や役員の多くは60歳以上ですが、どんな組織でもいずれ世代交代は起こります。その際、Slackを当たり前に使いこなしてきた世代が経営層に並ぶわけです。今から世代関係なく、Slack導入と、その先の「企業のナレッジの蓄積」の意識をもってもらいたいんです。たしかに年長者社員の一部には戸惑いも見られました。でも、それも「年齢のせいで使いこなせない」のではなく、「これまでのやり方を変えることで、一時的に生産性が下がった」だけのこと。「短期的な効率性」より、「中長期的な効率性・生産性」にフォーカスして、皆で順応していくしかありません。

―今後の課題は何だと思われますか。

岡﨑 Slack導入の「第1フェーズ」が、「Slackの導入・定着・浸透」だとすれば、続く「第2フェーズ」では、「Slackに非構造化データがしっかりと溜まっていくこと」を目指したい。その意味では、いまだオープンなチャネルでの会話より、クローズドなDMの方が多いことが気がかりです。今後はその比率を逆転していきたいですね。

―今後、リバネスナレッジにどういったサポートを期待していますか。

岡﨑「第2フェーズ」での仕組みづくりです。他のシステムとの連携も、一緒に模索していってもらいたいですね。現状、Slack導入の恩恵を一番受けているのは、営業や内勤スタッフです。これまでバラバラだった業務がSlackに統合されて、日々の業務が楽になったと感じている。でも、他の例えばエンジニアなどは、Slack導入の恩恵をほとんど受けていません。そこを将来的に、Slackと他のシステムと連携することで変えていきたい。

例えば、精算業務をワンクリックで行えたり、過去の3DCADデータからファクトリーオートメーション・システムを簡単に引き出せたり。Slackがコックピットとなり、他のシステムと連動すれば、それこそ生産性は素晴らしく上がるはずなんです。

目指すのは今から5年後。2030年を中期ゴールに、弊社の「営業ナレッジ」「技術ナレッジ」「経営企画ナレッジ」の三分野の知見が、Slack上に蓄積されていることを目指します。最適解をもっているリバネスナレッジさんと一緒にこの目標に取り組めば、弊社の勝率は爆上がりする、そう確信しています。

若手をはじめ、積極的に意見する社員も出てきたという

若手をはじめ、積極的に意見する社員も出てきたという

Slack導入支援のご相談お待ちしております

リバネスナレッジでは2015年よりリバネスグループで活用している経験を元に、Slackの導入支援を行っております
お気軽にご相談ください

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双葉電機株式会社

〒702-8022 岡山県岡山市南区福成2丁目23番18号

HP:https://www.futabanet.com/

岡﨑 友作 氏(左) 平塚 武 リバネスナレッジ取締役(右)

岡﨑 友作 氏(左)
平塚 武 リバネスナレッジ取締役(右)

担当者 平塚 武 のコメント

双葉電機株式会社は創業80年の歴史ある企業でありながら、Slack AIをはじめとする最先端のテクノロジーを積極的に導入し、ビジネスの変革に挑戦されています。

わたしが双葉電機の取り組みの中で特に印象深かった点は、変革を進める際の心構えです。インタビューで岡崎副社長が「年齢のせいで使いこなせないのではなく、これまでのやり方を変えることで一時的に生産性が下がっただけ」と述べられたように、社員一人ひとりの変化への戸惑いを理解しながらも、長期的な視点で組織全体の成長と変革を促進されている姿が印象的でした。

新しいツールやシステムを導入する際、一時的な混乱や生産性の低下は避けられないものです。双葉電機ではその点を受け止めながら短期的な成果だけでなく、長期的な観点での社員の成長と企業の発展を重視されています。社員を大切にしながら新しい技術を取り入れ、変化を恐れずに挑戦される双葉電機の姿勢には、当社も多くのことを学ばせていただきました。

2030年の中期ゴールの達成に向けて、ビジョンの実現をお手伝いさせていただけることを楽しみにしております。