Party on Slackがリリースされてからこの一年の間に、どのように利用されてきたのかを振り返ると共に、未来に向けた新機能の提供開始を発表いたします

株式会社リバネスナレッジ(本社:東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル 代表:吉田丈治)が提供している複数の生成AIモデルをSlack上で利用できるアプリ「Party on Slack」の提供開始から一年が経ちました。今回はこの一年間で5000人を超えるユーザーがどのように生成AIを業務活用してきたのかを振り返ります

Party on Slackの取得するデータについて

以下に示す統計データには、ユーザーが生成AIを具体的にどのように活用しているのかというデータは含まれません。Party on Slackではそもそも具体的な利用内容についてはセキュリティを考慮して取得しないように設計されているためです。ご了承ください。

Party on Slack リリース後一年間の利用者統計

Party on Slack リリース後一年間の利用者統計

Party on Slackは一年間で述べ5,128人に利用され、61万回の命令が実行されました。

命令実行に伴う、大規模言語モデル(LLM)を用いた消費トークン数は約10億トークンとなっています。

よく利用された生成言語モデルトップ10

よく利用された生成言語モデルトップ10

Party on Slackはマルチ生成AI環境を提供するアプリケーションとなっており、ユーザーが使いたいLLMのAPIキーを持ち込んで利用することができます。

GPT-4はGPT-3.5に比べて価格が高い為、組織によっては利用を禁止している場合もあります(そのような機能が提供されています)。

利用された言語モデルの変遷について

利用された言語モデルの変遷について

OpenAIのモデル発表当初はGPT4は高いというイメージが先行していたため、GPT3.5の利用率が90%程度と高い水準で利用されました。この傾向は2023年11月まで続くことになります。

2023年11月はGPT4-1106モデルが発表されました。GPT4-turboモデルと言われたこのモデルの登場によってスピードが高速化し、加えて値段が従来の半額程度になったことで利用者数が増えていることがわかります(全体の30%前後)

また、DALLE・3モデルがAPIで利用できるようになったことから、画像生成へのニーズが10%程度存在する事がわかっています。

2024年1月にはgpt-4-0125-poreviewモデルが発表されたと同時にgpt4モデルを利用するユーザー割合が拡大していることがわかります。

これはユーザー層のLLM活用方法が熟練されたことによってgpt3.5では能力的に足りない事がわかってきたことや、価格やスピードの向上といった進化が寄与していると考えられます。

直近の2月で言うと、GPT4を利用するユーザが半数を超えていることに驚きますが、ユーザーがより実務での活用を進めていることを示しているのではないかと考えられます。

OpenAIモデル以外の利用について

OpenAIの次点としてはAnthropicが提供するClaudeの活用が目立ちます。

GoogleのGeminiについてはまだProバージョンまでのAPI開放がほとんどだと考えられるために利用は進んでいないのが現状です。

本日AnthropicからはClaude3が発表されましたが、今後はこちらの利用も増えていくことが考えられます。

具体的な活用方法について

弊社にて耳にしている具体的な活用法については以下の通りです

  • テキストの加工作業
    • 翻訳、要約、表現の変更、テニヲハの確認、文章体裁の変更
  • Webコンテンツの解析
    • URLを渡してコンテンツを取得した後に上述の加工作業を行う
  • テキストの変換
    • 広告を作成する際に、サイトAでつかったものをサイトBに転用する為の変換プロンプトを作って利用している
  • 文章のチェック
    • 上述のテニヲハに加えて、文章構成のチェック、表現力の追加といった作業を人間にお願いするのではなく手元で実行することができる
  • 音声ファイルの文字起こし
    • Whisper APIを利用した音声ファイルの文字起こし
    • 文字起こししたものを要約
  • ファイルを添付することでファイル内容を解析
    • PDFやWordファイルを添付することで内部テキストを抽出し要約等を行う
  • 英語の練習
    • text to Speechを利用することで、英文を音声ファイルに変換することが出来る
  • DALLE・3等のイラストモデルをつかった画像生成

時間の圧縮効果について

上述の利用方法でも感じられることですが、生成AIを活用することによって業務上の時間圧縮効果が強くかかる事があります。文字起こし&要約については、取材や会議の議事録といったシーンで効果的です。人間の会話というものはそこまでしっかりと構造化されていない為、録音されたものを書き起こして意味のあるものにまとめ直すという作業には人的コストが大きくかかりますが、LLMを活用することによってその時間的コストを圧縮することができます。

おおよそ言語に関するタスクにおいては、何らかの時間圧縮効果を付与することが出来るのが生成AIの利用価値の一面となっていますのでご活用ください。

一方、ゼロからアイデアを創出したり、何かを聞くような使い方をする場合はハルシネーションといってLLMが嘘をつくことがままあります。現時点ではその嘘を見抜くのは人間がやらなくてはならないため、このような使い方をする場合はご注意ください。

2024年3月時点では元ネタとなる情報が存在し、それをなにかするといった使い方に強い力を発揮するのがLLMだと言えます。

新機能のお知らせについて

本日このリリース後から、いくつかのAPIに追加対応いたしました。

Groq API

Groqとは https://groq.com/ で提供される言語モデル用APIプラットフォームです。特徴はGPUではなくLPU(Language Processing Unit)という生成言語専用チップによる処理をおこなっている部分であり、これによって超高速な自然言語モデルのレスポンスを期待することができます。上述のURLよりお試しいただけますので、そのスピードについて体験してみてください。

私達はGroqを実装するにあたり、そのスピードに未来を感じました。このように人間が考えるスピードより圧倒的に速く自然言語処理が完了することによって、どんなタスクを実現するかを考えるとワクワクが止まりません。今後、Party on Slackにも従来のような応対をするのみではなく、人間と人間のやり取りの中間で最適な情報を付与するような使い方が出来るようになることで、より生産性の向上に寄与できるのではないかと期待しています。

Claude3

Anthropicが本日発表したClaude3に対応しました。GPT4より高性能と言われており、日本語対応力も向上しています。より、タスクに対応してくれるように調整されているのではないかと話題を呼んでいるモデルです。

 

各種LLMの動作スピードの比較

LLMの動作スピードの比較。プログラミング

LLMの動作スピードの比較。プログラミング

LLM動作スピード比較、物語生成

LLM動作スピード比較、物語生成

左から

  • Groq – Mixtral-8 7b
  • Cloude 3 sonnet
  • gpt-4-0125-preview
  • gpt-3.5-turbo-0125

現状Groqで提供されるモデルは日本語を使った応答が難しくプロンプト調整中となっています

以上の画像を見ていただくと分かるように、Groqが圧倒的に早く、次いでClaude3、GPT4となります。GPT3.5はスピードは早いですが、文章創作については作ってもらえません。

 

Party on Slackでは、マルチ生成AI環境を提供することでユーザーの皆様に最適なLLMを選んでご利用いただけるように開発を続けています。

生成AIをSlackに召喚して業務スピードを爆速にしよう「Party on Slack」について

・Party on Slackサービスページ:https://lne.st/gpt

・Party on Slack詳細仕様:https://lne.st/party

Party on Slackは基本無料で安全に利用可能

Party on Slackは生成AIの利用を民主化すると謳い無償提供してきました。

リリースからこれまでで5000人を超えるユーザーによって利用されています。

情報セキュリティに配慮し、ユーザーの入力した情報や活用ログは私達のサーバに保存されるということはありません。

サポートする生成AIモデル及びサービスプロバイダについて

OpenAIのChatGPTを最初の生成AIモデルとして開発されたParty on Slackは、今ではAnthropicの提供するClaudeや、Googleの提供するGemini、stability.aiの提供するStable Diffusionといった生成言語モデルを利用することが出来るようになりました。

提供するプラットフォームも、AzureやGoogleCloudPlatformといったサービスプロバイダに対応するようになっています。

有償サポートプランについて

リバネスナレッジでは、各種アプリケーションを「Functions ( https://functions.lne.st/ )」として提供中です。基本的に無料で利用できるアプリケーションですが、これらのサポート、個別カスタマイズ、守秘義務契約といったサポートを有償提供しています。

 

Functions from L 紹介資料:https://lne.st/FFL

有償サポートを活用することで守秘義務契約を結ばせて頂き、これまでできなかった社内の機密情報に関する相談をすることで、より事業に直結するサポートを行うことが可能になります。

契約プランによってご協力出来る内容に違いがあります。詳細についてはプランをご確認ください。

Functions from L サポートプラン:https://lne.st/FFLP

有償サポート活用事例

  • スレッドメニューボタンのカスタマイズ対応(不要なものを削除)
  • 活用ワークショップの開催
  • 自社データを読み込ませたRAGを実現するための調整
  • etc…

■ お問合せ先

サービスに関するお問い合わせは、こちらのページより受け付けています

https://k.lne.st/contact-us/

アプリケーションのホーム画面にある問い合わせボタンからもお問い合わせいただけます

リバネスナレッジが提供するサービスについて

リバネスナレッジは、Salesforce/Slack/Tableau等の導入支援事業、SaaS連携したアプリケーション開発事業、Slackアプリの提供を行う事業体です。特にSalesforceエコシステムで多くの先進事例を実装し、社外に発信しています

 

アプリケーション提供「Functions」:https://functions.lne.st/

 

事例配信:https://lne.st/geeorgey

 

Party on Slackに関連するプレスリリース

株式会社リバネスナレッジについて

本社:東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル

代表者:吉田丈治

Website

https://k.lne.st

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https://lne.st/geeorgey

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